2018年09月25日

2018年09月24日

【転載】2018年精神保健福祉士協会学術集会発表用抄録

2018年の精神保健福祉士協会の全国大会で発表してきました。
昨年に引き続きの発表でした。参加するだけでも十分得られるものがあるのかもしれません。が、自分の性格上「なんだかよかったな〜」の気分で終わるだけでした。なので大会後に活かせるものが残っていない気がしていました。
せっかく参加するなら発表者で、、、、そんな気持ちで行ってきました。
少々恥ずかしい気もしますが、自分の研鑽のためにも、そしてもしかしたらもしかしたら(自信がないので二回言いました)誰かの役にも立てるかもしれないと思い抄録を公表します。
(協会に所属している人だけがPSWでもないしね。多くのワーカーにさらされて恥をかけば良いと思っています。)
誤字あったら失礼します。

以下転載

クラウドファンディングの活用から視えた「地域へ働きかける実践」の可能性

Ⅰ 背景
 多様化する社会において既存の社会資源では対応困難なニーズをもち、制度から排除されてしまう人々がいる。そのような状況に対して新たな社会資源を作り出すのもソーシャルワーカーの実践である。いわゆるコミュニティソーシャルワーク(以下、CSW)や、ソーシャルアクション(以下、SA)といわれる「地域に働きかける実践」である。
 演者は「アート活動をしたい」という障害当事者からのニーズを受け、2011年より和歌山市で障害者のアート活動に携わってきた。その中で障害者がアートを楽しめる場、発表する場、交流する場がまだまだ不足しているという課題がより明確になった。そこで2017年11月に商店街を舞台にアートイベントを企画、実施した。
 事業を進める上で必要といわれている4大資源のうち人、物、情報の蓄積はあったが、資金がなかった。そこで、少しでも多くの人に発信し、障害者のアート活動を知ってもらうことを考え、ネットを通して不特定多数の方に呼びかけて寄付を募るクラウドファンディング(以下、CF)を活用することにした。


Ⅱ 発表の目的
 企画を進める中でCFの活用は、問題や意義の社会に向けた発信、参加の呼びかけ、エンパワーメントといったCSWやSAとしての要素がみえた。そこで、本発表はCFを活用した取り組みをソーシャルワークの側面から考察し、「地域へ働きかける実践」の発展に寄与することを目的とする。(CFのやり方を指南するものではない。)


Ⅲ 実施概要と結果
 2017年6月に福祉事業所や医療機関、中小企業に所属する有志の勉強会で企画が提案され、具体化する中でCFの活用を検討。同年9月にCF経験者及びCFアドバイザーを交えてミーティングをした結果、実施を決定した。プラットホーム(CFを運営するネット上の場所やサービス事業者)を選択しプロジェクトページを作成。10月20日より1ヶ月間CFを開始。近況のアップデートと並行して、SNSや新聞などのメディアを駆使して周知を図った。また日頃関わりがある方々に対しオフラインで呼びかけた。結果147名からの支援があり、目標金額の50万に対し191%の達成率を果たした。イベントは11月25〜26日の2日間で実施。CFの経過を通して情報を得た福祉関係者や障害当事者、一般市民、市長や国会議員が参加した。当日、新聞やラジオからの取材があった。2018年3月にアート雑貨などのリターンを発送し、一通りの完結となった。


Ⅳ ソーシャルワークのけるCF活用の考察
 SAの「実践モデルにおけるソーシャルワーカーによる方法・技術は、①法制度等の課題とニーズの明確化、②法制度等の課題とニーズの可視化・共有化、③組織化、④非営利部門サービスやしくみの開発、⑤制度化交渉・協働で構成される」1)。CFは寄付を募る過程で、今までの取り組みや活動の意義、現在の課題をネット上に公開する。そのため必然的に①②の効果を発揮したといえる。CFはSNSやメディアの相乗効果で広範囲に情報が広がるため、②の可視化・共有化として特に有効な方法であった。また今回は検討したものの実施をしなかったが、リターンの設定でボランティアなどの人材を募ることもできる。そのため③の組織化に向けた方法としても活用できる。
 寄付の結果はネット上で公開され続け実績として残る。目標金額を達成できなかった時のリスクはあるが、達成できればその実績は⑤の中でステークホルダーに対して今後交渉する時の根拠としても使用できる。またCFの成功は社会的に一定の承認が得られたという結果であり、そのことが実践者のモチベーションや当事者のエンパワーメントにつながると考えられる。
 一般的にCFは資金集めの方法と認識される傾向があるが、今回の取り組みでそれはかなり限定的な理解だとわかった。特に福祉分野とは関わりが少ない人から寄付やイベント参加、共感の声があったことは一定の啓発的役割を果たしていると評価できる。また助成金で行う事業とは異なり、事業申請に伴う活動の制約や報告書など書類作成がなく、柔軟に活動展開ができるのも魅力である。
以上からCFの活用は、資金を集めるだけでなく、活動に関する潜在的な賛同者へのアプローチを可能にし、SAを含めた「地域に働きかける実践」として有効だと考えられる。

[引用文献]
1) 髙良麻子:日本におけるソーシャルアクションの実践モデル―「制度からの排除」への対処.中央法規出版,2017, P158-159


  


Posted by 峰政 裕一郎 at 22:12Comments(1)趣味

2018年03月22日

ブラック企業に就いてしまった友人というジョーク

こんなジョーク

ある居酒屋での男女の会話
男「いやー今日も残業で遅くなってしまった。聞いてくれよ、ウチの会社、残業代をあまりださないんだぜ」
女「それは大変ね。でも私の友達はほぼ24時間働365日いているけど、残業代なんてもらったことないわ。それどころかやって当然。感謝もされないって」
男「僕もひどいけどその人もひどいところで働いているな。ちゃんと訴えているのかい?」
女「訴えているけど、全然相手にされないみたい」
男「なんてことだ。一緒に考えてくれるパートナーはいないのかい?」
女「いるけど、一緒に考えてくれないって」
男「それはいよいよブラックだね。どんな仕事してるの?」
女「クライエントのコンサルタントがメインだけど、それ以外にパートナーのフォローなどもあって大変みたい」
男「ええ!パートナーも使えいやつだな。」
女「それに体調が悪い時も休めないらしくて・・・」
男「いよいよだな・・・もし僕でよかったら相談のるよ」
女「ありがとう!!ぜひ相談にのってあげて。その人は育児をしているあなたの奥さんよ」
男「・・・・」
クライエント=子ども

ジョークであるようで、ジョークではない家庭もある。
子育ては、環境やパートナーの支えがあって充実してくるとおもう。
女性ひとりに任せる子育ては、この世の地獄だとと聞いたことがある。  


Posted by 峰政 裕一郎 at 20:00Comments(1)おもったこと